神保町花月「ヒロイックシンドローム」

作:熊本浩武
演出:岡本朋也
出演:
井上マー/POISON GIRL GAND/アホマイルド/若月
レアレア/天狗 他
あらすじ(パンフレット参照)
人類の平和のために命を懸けて戦っていたはずのヒーローが訴えられた!これにより“ヒーローが人間に裁かれる”という前代未聞の事態が発生。ヒーローにとって真の敵は怪人?それとも・・・・

ネットで賛否両論だった今回の神保町花月
そんな評判も千秋楽には関係ないでしょうってくらい、みんなやりたい放題だったみたいで、十分楽しみました。
前半は物語が過去と現在を行ったり来たり。それでいてスローテンポで物語が進むものだから若干眠たくなりましたけれども、猫怪人達が出てきてからはテンポ良く物語が進み、面白さも加速した気がします。


やっぱりマーさんにはヒーローが良く似合う。前回は非の打ち所がない、誰からも好かれるカリスマ歌手。今回は人のため、世のためと思ってヒーローになったものの、殺人の罪を償い、周囲からは迫害され苦悩するヒーロー。本当にはまり役。レッドっていうのも納得。
阿部さんの飄々とした感じに、ブルーっていうのも納得だし、グロいたとえでどんどん行くのもぴったり。喉笛掻っ切るとか、阿部さんのあの調子で言われたらとても簡単なことに思えてくるし。
吉田さんは和服がいいっすね。そしてどうやら千秋楽はやりたい放題だった模様。ヒーローショー終わりの主題歌を口ずさむ件。歌う前、リズムを取り出した瞬間から釘付けですよ(笑)オープニングの囚人としての重々しい演技もいいですね。川柳読んだりは本当に千秋楽だけだった模様。あと、怪人が聞かされたヒーローのした悪事が「あらゆるプールに片栗粉入れて、とろとろにした」は、個人的に「冷えたら片栗粉固まるから、ぷるんぷるんのプールになるなぁ」って勝手に想像膨らませたら楽しくなっちゃいましたけど。あとエンディングで猫怪人のベルトを乳首の位置に持ってくるのと、尻尾で無意識に遊ぶのは可愛らしすぎます。
アホマイルド坂本さんは、古き良き黄色担当ヒーロー=カレー好きのデブを体現してて、なおかつネガティブって斬新。
そしてクニさんと若月の徹ちゃんは猫の模写が巧すぎます。ハゲに猫耳も面白いけど、リーゼントに猫耳もかなりの爆発力。
爆発力といえば亮ちゃん。最後まで自由奔放、天然自然だったなぁ。
レアレアは今回もまたどちらも上手で。大浜さんは、落ちぶれた総理が徘徊する様がリアルホームレスで(笑)*1桑折さんは未だ見ているこっち側がサントス気分が抜けなくて申し訳ない。途中から「サントス、元気に働いてるなぁ」って思ってしまうほど。
天狗は「すずらん〜」で見すぎて親心。特に横山さんの弁護士っぷりに「えらい立派になってぇ」気分。


千秋楽というお祭り回を見たのが良かったのか、本当に満足。話の内容も結構好きでした。若干広げた風呂敷からこぼれたものもあるでしょうが気にならないほど。この日は雪がちらついてて、いや結構降ってて。その上ネット評判が芳しくなかったのでギリギリまでどうしようかなぁって悩んでいたんですが、エイと腰を上げて見に行ってよかったなぁ。

*1:褒め言葉