東京シュール5

カリカ
犬の心
POISON GIRL BAND
しずる
ライス

チケットが瞬殺で取れなかった瞬間から、行くことをあきらめていたのですが。無欲の勝利でしょうか?お友達から「余りましたのでいかがですか?」とお誘いいただき見てきました。見て、行ってよかったと思いました。
シュールって本当何なんでしょうね?

□開演数分前。
舞台上にはサンパチマイク。一瞬の隙を突かれ、気付けば舞台上にポイズン。そのまま微動だにしない2人。ざわつく客席。あわてるトイレの列。客席に広がる「シュール、シュール」のささやき。そんなポイズン板付きのまま、客入れの音が大きくなり暗転。


POISON GIRL BAND(漫才:エジプトでスフィンクスを散歩)
■犬の心(コント:石投げ)
■ライス(コント:パシリ)
カリカ(コント:林を大量生産、家城を削減)


ピンクパンサーの曲と共にピンスポ内にはかたつむり。
シュールゴッドの言いつけにより、しずるに成りすます。基本、中澤「あいつらバカだからばれない」ネタもかたつむりのネタのまま。中澤「あいつらバカだから〜」林「トークは?」中澤「あいつら〜」(笑)とにかく役割だけ決めようと、中澤「俺。村上さんやるからお前池田さんな。」林「池田さんは嫌だよ」(暗転)


■しずる(コント:痛いって言ったほうが負け)


トーク
しずる(かたつむり)も参加。
・犬の心はもはやジャルジャル。家城「(犬の心より)ジャルジャルを配下に入れたいよ」
・しずるはレッドカーペット、ライスはエンタ、ポイズンはM-1。犬の心だけないじゃん。家城「掘り下げると俺らも何なんだになるからやめよう」
・シュールとは?
池谷「法則を見つけた。俺、天才かも?!」「コンビ名が3分割できるんです。」「ラ・イ・ス」!!!
まさかの「ライス」始まり。「PGB」「犬の心」と行くのかと思いきや!家城「発表の仕方がポンコツ
・吉田「アルファベット、漢字、ひらがな、カタカナとバランスが良い」
家城「カタカナが・・・」田所「最悪カリカが・・・」林「そしたら最悪『林克冶』で」
・しずる村上のブログに家城さんからの質問。コメント返しをしていたので、この流れならと思い
『シュールとでたらめの違いは何ですか?』と匿名で質問。その答えに家城さんがっかり。
村上の答え「シュールはカタカナ、でたらめはひらがなです」
・阿部さんが昔、ものすごくシュールなピン芸をしていた森三中・大島さんに聞いた質問。
阿部「シュールってなんなの?」大島「格好いいよね」
・池谷さんは人としてまっすぐすぎる。
・押見さんのみつけたニューシュール。『マジカルラブリー』は出だした頃のポイズンのよう。
ノブシコブシ吉村談「(ポイズンの漫才には)宗教の匂いがする。」言われて見れば、漫才のときに吉田さんが一人で喋っている様はトーンから何から『お経』そのもの。
・真面目な話「シュールとは、世界観を持っていること。でたらめなことに見えても、やっている本人達はちゃんと意味がわかっている」と家城談。林「あなたたまに『自分でも良くわかんない』って言って台本持って来るじゃない」これに対する家城さんの反論は、途中から私には宇宙。


□やっぱりぬぐえない『違和感』
犯人探しのていに。コンビどうして疑ったり、果ては個人個人を疑いだしたり。埒が明かないので、ネタをもう一度見て判断しよう。お互いがお互いのネタを見てみよう。家城「同じネタもう一度やるって、お客さんにとってhは地獄」ということで、5組一斉にやってみよう。家城「全員が中心に来るから、この辺(中央)大事故になるぞ」でも、このまま違和感を引きずるのもなんなのでコント、再演。


□もう一度コンビネタ。
一番長いコントのカリカから始まって、家城さんが砂を投げるタイミングで石を投げ始める押見さん。全く演技がぶれることがない池谷さん。そこに入るライス。サスが落ちると良い音楽が流れ、そこに入ってしまうカリカ。後ろでしずるがいろんな人を巻き込んで、差し合いを。突如流れる出囃子と共に揺るがないポイズンの漫才が始まる。関町さんがブレザーをバサッと広げた先には林さんがおり、刺された池田さん*1は家城さんになだれ込む。一組ごと終わるたびに客席はしっかりと拍手を送り、手持ち無沙汰の犬の心は2順目に突入。カ・・・カオス!!


□ネタを見た結果、再びの偽者探し。
なぜか2順目に突入した犬の心が疑われる。ポイズンは「M-1でも1回しかネタはやらない」と。周りから「2回出来なかっただけでしょう」とやんややんや。楽しい。だんだんと追い詰められていく押見氏。相方池谷氏の冷たさが尋常ではない。イスをぶつけるこの地味な嫌がらせに爆笑。最終的にほぼウンコなカレーを食べたら本物だと認めてやる流れに。強烈なウンコ香水を鼻につけ、本気でえづきながらカレーを食べる押見氏。名言も出ました。押見「味って風味だね」
しかしやっぱり偽者だと「殺せ!」となり、さすがに良心が咎められたかたつむり「僕ら、かたつむりです!」と白状。この状況でよく言ったと褒められるかたつむり。

□エンディング。
全員帰り支度を終えた状態で。そのまま客席を通って会場を出ておしまい。池谷さんにいたっては、会場内に自転車を止めていたのでそれを持っての退場。

まぁ完全な2時間のコントでした。楽しかった。
特筆したいのはやっぱり5組一斉のコント。こんなに腹筋が痛くなるほど笑ったのは久々でした。何でしょうね。家城さんも仰ってたけれども、シュールな芸人の特徴でもある、後半にかけてぐんと盛り上がっていく感じ。だから本当に中盤から急激にごちゃごちゃが増すんですよ。つられるように見ているこっちのモチベーションもぐんと上がるもので、あー本当幸せな時間だった。トークもたぶん若干の芯になる出来事があって、そしてアドリブもあってだと思うんです。あの最後押見さんが偽者になる件はどこまでが決まってたことなんだろう。そしてあの役柄を押見さんが丸投げされているって、どんだけ犬の心はカリカからの信頼が厚いんだろう。あの池谷さんの態度もたまらなかった。波止場でひと言何待ってんの?池谷「焼き芋屋さん」はもう素晴らしいのひと言。瞬発力が半端ない。毎月あるから、そんなにがつがつと行くつもりではなかったけれど、これはちょっとがつがつしたくなりますね。

*1:面倒だ、かたつむり林のこと。