神保町花月『犯人と人質(オレ)』

脚本:熊本 浩武
演出:鈴木つかさ
出演:
NON STYLE/矢野勝也矢野兵動)/ミサイルマン/ギャロップ
あらすじ(公式HP)
復讐のための計画が決行されるその時、思わぬことから歯車が狂いはじめた!
オレは犯人?それとも人質?

忘れた頃に感想をば。


関西&鈴木つかさワールドな2時間でした。お芝居はもちろん、生で見るのも初めてな方ばかりのノンスタイル班。演技力はどないなんでしょ?って思いながら見てきました。というか見に行く決め手が作・演出だからねー。


ノンスタイル班といいながらも、私が受けた印象は「ノンスタ石田ギャロップ毛利」班な気分。とにかく毛利さんの芝居が自然でとても好みだったので、もう初っ端から釘付けでして。あの嫁と子供に逃げられてどうしようもない感じとか、にじみ出ている。だからこそ、ラスト石田さん演じる社長の息子を庇って罪をかぶろうとするところにリアリティが感じられたなぁって。あと、周りに小柄&華奢な方が多かった分毛利さんの佇まいが舞台に映えるんですよねー。主役でがっつりみたいです。
ノンスタイル井上さんは、申し訳ないが普段は苦手な芸人さんで(笑)だから今回も大して期待もせず(申し訳ない)人の不幸を聞くとどうしても笑いが止まらないという性格、本当最低なんだけれども、笑い方がからっとしているから見ていられるというか。井上さんのあの笑い方だから見られたんだなって。石田さんは、親に対して鬱積している感じがなんかリアルで、説得力ありすぎました。でもってミサイルマン西代さんとのコンビネーションも良かったなー。見た目のコントラストも良かったし、性格の正反対具合も、こんな性格同士だからこそこれまで一緒に来たんだろうなってことを伺えるような。ぱっとみ石田さんが西代さんを巻き込んでいるようでも、本当は西代さんを頼っているところがあるから最終的には巻き込まれたみたいに。ナチュラルなアホさ加減で今回も執事を連れてきちゃって、最終的には親子関係の修復の手がかりを作ったんだもんなー。西代さんにすごくぴったりの役だったと思った。
ギャロップ林さんも上手な方ですね。そのままでお父さんで社長に見えるという風貌。それに負けない風格を醸し出せるなんて!!息子にこれまでのことを悔いて謝るシーンは、ひと言ひと言が心にダイレクトに響いた気がします。いいシーンだったなぁ。
矢野さんはもっとめちゃめちゃやると思ったら、あっさりしたええ役でしたね。ただ喋ったら胡散臭さがぬぐえない・・・(笑)


作・演出目当てで見に行ったお芝居でしたけれども、なかなか芸達者な演者さんを見れて楽しかったです。・・・あ、ミサイルマンの相方さんについて書き損ねた!!もっと出番があったら面白かったのにー。結構広げられそうな役どころだったので、もっと見たかったなぁー。大阪芸人さんだけの班は、いつもの神保町と比べて新鮮でした。