神保町花月「ほらね。」(1/25)

これ結構好みのお話で。基本樅野さんの書く本だし、出演者が本当に素晴らしい布陣なんで期待値は上がりっぱなしだったんですがそれを超える感じで。
主演のチーモンチョーチュウは神保町で見れば見るほど好きになる感じ。今回は本当に菊地さんの器用さ、上手さにただただ圧倒されて。本当に一緒になって騙されてましたからね。真面目なところと遊ぶところの緩急の付け方がメリハリがびしっとしてて見てて楽しいし。その上、妹を見守る温かさが最後の最後にぐわっと出てて。本当に良かったー。白井さんもあの飄々と、朴訥とした話し方が「ダメな感じ」をよりはっきりさせてて好きな感じでした。でもこの演技って白井さんじゃなかったらただただ「できない」感じに見えちゃうんだろうな。キャラ勝ちですよね。このお芝居はエンディングが日替わりだったんですが、最後の最後まで白井さん演じる幹夫は報われない感じでして。それが本当に可哀想だったらしく、トークライブでこれまでのエンディングプレイバックのボーナストラックとして白井さんが「麻衣」として出演して、房野さん演じる「幹夫」にちゅっとキスをしたところは可愛くて仕方なかったです。男の人同士のキスで可愛いって、本当白井さんだからだよ・・・。
女優さんは大好きな大好きな工藤さん。本当に工藤さんが可愛らしくてどうしましょう。「ほらね・・・」ってネガティブに考えるところも、お兄ちゃんに再会して嬉しさをはにかむようにかみ締めているところも全部が可愛い。でもって最終日のエンディングの鬼のような展開も素晴らしい。本当工藤さんは素晴らしい女優さんであり、コメディエンヌだなと。神保町に欠かせない存在ですよね。
ブロードキャストは吉村さんがぶっ飛んでてたまらなかったです。年末はあんなに素敵青年だったのに・・・。今回は時代錯誤甚だしい衣装に身を包んで、ゲイの団長に体売った看板俳優でして(笑)キャラが濃い!房野さんはキーマンですよね。トークライブでだんだん演技以上に自信がといじられてましたが・・・。
ピースはお互い違うベクトルでずるかった。又吉さんは負のベクトルで。前半と後半でこうも印象が違うって凄いよなと。もっともっと悪又吉も見たいです。綾部さんはお笑い部門を一手にでしたよね。本当にずるいくらい面白かったー。警官の制服にウエディングドレスなんて反則以外の何者でもないです!
オコチャの演技も結構好きなんでもっと見たかったかも。なかなか良い味出してましたけど。
内容というか脚本としては、チャイマファンには端々にぐさっと古傷えぐられるような台詞があって、脚本家自身が一番チャイマに未だに拘ってんじゃないかと深読みしたくなる気もしましたが・・・。話としてはとても好きだったんで、楽しかったです。