囲碁将棋単独ライブ『ALL SUMMER LONG』

毎回囲碁将棋の単独が終わると、見に行った友人から「本当に凄かった」と絶賛の声を聞き次こそはと思いながらようやく取ったチケット。もうブラッツは彼らには狭すぎるでしょうと言わんばかりの即完の中、手に入れてくれた友人にただただ感謝。2丁拳銃百式以来の怒涛の漫才は、見終えてみればブレーンである文田さんの脳内が気になって仕方がない始末。開始早々「60分間ただただ喋るだけなんで」といった文田さんを心底「かぁっこええ」って思ったのは内緒です。多分これまでは漫才一色だったはずですが、今回は間に不器用なコント漫才を挟み、ほのぼのしすぎているVTRをはさんだ90分弱。
以下ネタバレしてます。まっさらな気持ちで囲碁将棋の新ネタを!という方はご注意ください。

壊れかけのRadio
悪口
水着でコンビニの境界線
ビデオレター
ラッキーナンバー
15代将軍
北方領土

「壊れかけのRadio」は囲碁将棋らしい歌ネタ。「思春期に少年から大人に変わる」をもっと具体的に表現したら分かりやすい」という発想自体が突飛だし、徳永英明全否定(笑)なんだけれども歌われると「こっちのほうが分かりやすい!」と変に納得させられてしまう感じが悔しい。1曲でここまでバラエティに富んでるというのも凄いことだなと。
「悪口」はもうきっかけは普通なのにボケがとことんひねっているというか捻じれているというか。悪口なんだけれども、悪口が高級食材だったりするから転じてそれは褒めていることになるっていうその思考回路が抜群に面白い。途中からもはや小学生レベルの喧嘩にしかみえないっていう。
「コンビニ〜」はまさかのクソコント(笑)実際に水着を着てみないと分からないという主張に乗っかるアホさがたまらないです。最終的に遠目から見たら舞台上には変態とドラえもんがサンパチ挟んでいるっていうカオスな状況に。超・超・超アホで楽しかった。
「ビデオレター」は文田ママのキャラが激強で爆笑。あの母からこの息子が!とちょっと納得。その前に本当に茅ヶ崎と名乗ってはいけない田園風景に爆笑。根建さんのレポートのぼそっとつぶやくひと言がたいそう面白い。不法投棄に関する処罰に「5年はきついな」とかやめてください(笑)その看板が5m置きに延々と続く楽しさ。
「ラッキーナンバー」から「北方領土」までのこの漫才の流れは、ネタの繋ぎ目も分からないほど自然な流れで感心。「ラッキーナンバー」は序盤に根建さんが言いたくない数字をぽろっと言ってしまった際の、会場中の「ああ・・・」の声と残念という空気がたまらなく面白かった。「言わされてしまう」ボケだということは、会場中が納得済みにもかかわらずそう思わされてしまう根建さんのキャラクターのなせる技と思うと恐ろしい(笑)もう会場総お母さんでしたよね、その瞬間だけ。「15代将軍」は文田さんの言葉を選ぶセンスがことごとく素敵で驚愕。そこを選ぶか!!と感嘆。結構単調なボケなのに楽しいのはそのおかげでしょうね。「北方領土」は一番きゃっきゃしながら見たし、一番好きなネタでした。もうしつこい感じがたまらないし、これこそ言葉のリズムもチョイスも抜群だったなと。「人名ぽっく言うと言えるのに」とか「ここでの後退はそうとうまずい」とか良いですね。
最後にネタ中に録画したVTRを流し、今月中旬にある「ミステリーライブ」は囲碁将棋の漫才ライブですという告知をして終了。
とにかく濃い漫才をたくさん見て満足以外のなにものでもない単独ライブでした。文田さんが最初に言ってた「ただただ立ち話を聞いてもらう」というこのスタンスの意味が理解できた気がします。次回も是非とも見に行きたいです。