神保町花月「不器用な超能力者(エスパー)、北へ」

脚本:福田晶平
演出:浅野泰徳(ジャングルベル・シアター)
出演:
Bコース/グランジ/ジューシーズ/ネルソンズ
松嶋初音
トリオゲスト:鬼ヶ島

面白い「SPEC」を見た感じでした。
「雨プラネット砂ハート」でこれでもか!って心掴まれ揺さぶられた福田さんの脚本×ジューシーズだし、グランジも出るし、ゲストは鬼ヶ島だしと期待値上げる要素が重なりに重なったのでワクワクしながら見に行ってまいりました。
・・・雨プラが凄すぎたんだろうなー(笑)見終えた直後は話の内容に関してはそんなにぐぐっと来る感じでは無かったです。でもでもなんと言っても出演者のポテンシャルが高かった。みんな上手い。で、その役者の上手さを自分の中で反芻しているうちにあの人物の過去はどうだったんだろうか?とそれぞれのバックボーンに興味が出てくる感じ。そんなお話でした。
もうすっかり時がたちすぎて上手くまとめられないので、好きだったところを箇条書き!
・遠山さんの雰囲気に合ったくたっとしたスーツ姿の青山(能力:テレパス
・羽生さんの柔軟性を遺憾なく発揮した横田(時を止める)
・赤崎(サイコキネシス)が飛んでいく要員のネルソンズ=飛ぶ赤羽さんて面白い
・松橋「高原エリックアンダーソンです」
・松橋「ポテトって結局ふかしたのが美味しいよね。」
・松橋「じゃあおっぱい見せてください」
松嶋「いいですよ。」
松橋「え?良いんですか?じゃあお尻は?」
松嶋「いいですよ。」
松橋「それってもう全裸みたいなもんですよ。逆に恥ずかしいからいいです。じゃあくるぶしは?」
松嶋「それはダメです。」
松橋「あー逆にくるぶしだけ布が張り付いてるってエロイな。」(笑)
松橋「鎖骨は?」
松嶋「・・・しゃー!!」!!!
・クネクネ、ソメソメが止まらない児玉さん。
・寸前まで松嶋さんとアホやり取りだったのに、すっとピンスポ内の真面目演技に入れる松橋さんの演技力。どうしてもジャンポケ斉藤さんになっちゃう、松橋さん(笑)
・OP、台詞が無い中でもなんとなくポテンシャル高っ!って分かる鬼ヶ島・和田たかし(通称:クズ*1
・鬼ヶ島・野田の自由さ。
・『最初はキス、じゃんけんポン、あっちむいてキス』という斬新なゲーム。もはやキスありき。
・罰ゲームで鼻を舐められての遠山さんの名言。遠山「どこ行っても臭い。ここも臭い。」タケト「こっちは臭くないかもよ。」遠山「(移動して)やっぱり臭い!!」(笑)
・青山の前職が交渉人っていう過去がたまらない。
テレパスという能力を存分に発揮できた交渉人。しかし能力の代償が嘘をつけなくなる為、仕事を追われた青山。久々の仕事に「まずは目標を決めましょう」とびしっと仕事できる人然となれる、遠山さんのポテンシャルに惚れ惚れ。
サイコキネシスの代償は手の力が無くなること。赤羽さんの手のぶらんぶらん加減がハンパ無くて、どんどん撃沈する舞台上。
・児玉さんの能力は透視。能力で女子高生を見る=変態ドスケベロリコン野郎*2
・透視する様はただのド変態。透視の代償が視力を奪われることで、ここからは役者・児玉智洋(31)でした。なに、盲目演技きっちりできるって。さすが外部の役者さんです。
・五明さんの能力はテレキネス。サイコキネシスVSテレキネシスの戦い。技の名前を出し尽くした挙句の五明さんの技は『スーパービーム』*3
・仲間をもすっぱりと裏切る大さんの迫力。それまでふざけきってたのに、なにこの迫力。
・横田「俺にやらせてくれないか?初めて自分の能力が人の役に立つ気がするんだ。」
・母「最初からこうすればよかったのよ。」青山「そんな簡単に言わないでください!」
・横田の能力の代償は「老い」。みんなを助けるため、極限まで能力を使い倒れた横田を抱きかかえながら悲しみと、悔しさと、怒りと全部まぜこぜの感情を押し殺しながら、横田の能力と能力によって自分の親にさえも理解されなかった過去を話す青山に涙が止まらなかったです。なんで遠山さんはこういう切ない、悲しみを全面に出した演技がこんなにも上手いのだろうか。
・実は超能力者を影で監視し、不測の事態に備えてた刑事という役柄だった松橋さんは、とうとうただの青島刑事@踊る大捜査線になってしまった。もはや彼だけただのドラマ部の再現コーナーを見ているよう。

*1:褒めてます

*2:半分はそのもの

*3:安易!!