神保町花月『ハッピ−な片想い』

神保町花月の杮落とし公演です。
杮落としってなんかめちゃくちゃ大切な瞬間に立ち会えて
ちょっと感動ですね。
神保町の駅からは、角々に立て看板を持った案内の方が居て
劇場近くなるとぐっと人口密度も増し
劇場近くの広場では、一日中芸人さんがネタをやっているとのことで
人だかりでした。
ラッキーなことにLLRがチラ見できたー。


神保町花月の建物は噂どおりの真っ黒、ピータンでした。
仕事柄、複雑な建物を見るとこの図面を引くことを想像して
いらっとします(笑)デザイナーのバカヤロー!!って。
入り口には七夕らしく、芸人さんの願いがこめられた短冊のつけられた笹。
読んでみるとなかなか楽しかったです。

神保町花月『ハッピ−な片想い』
作:小杉 四駆郎
演出:ラヂオ
出演:POISON GIRL BAND/佐久間一行/武内由紀子/平成ノブシコブシ
グランジ/タカダ・コーポレーショーン/オバアチャン 他


『あらすじ』(HPより)
男の子の一途な思いを描いたちょっぴり素敵なラブストーリー。男と女の恋愛犯罪を取り締まる新プロジェクト!恋愛警察!恋愛刑事たちが繰り広げるちょっぴりおかしなピュアラブロマンス

正直そんなに期待はしていなかったんです。梅田花月の芝居もんみたいな感じなんだろうなぁって。そうなると期待できないなと。それがそれが、楽しかったです。杮落とし公演っていうのもあって、役者にはずれが無いって言うのも大きな成功の要因だとは思うんですが。話の内容も、ちょっと青臭い、甘酸っぱさが否めなかったけど概ね楽しめました。事実、帰りに来週分のチケットを確保して帰ったくらいですから。お金ないのに・・・。初日に見たこの芝居が、1週間たってどう変化するか見たかったんですよね。
ネタばれるかもしれないので・・・
吉田さんは独白っていうか、こころの声の芝居が多くてそれがちょっと単調だったけれどその分、奥手さに磨きがかかるというか・・・。
阿部さんはずるいの一言。キャラ勝ちの上の、彼の持っている雰囲気勝ちというか。がっつり気持ち悪いのに、最後の最後淡々と自分の思いを告白するシーンでは素敵過ぎて不意をつかれました。ちょっとがつんと心に響いた語りだったなぁ。ずるいな。反則だよ。
佐久間さんは、いい意味でそのまま。最後、あのほんわか口調であんな台詞いわれたら誰だって笑っちゃいます。
武内さんはいい感じでNY帰りのちょっと嫌味な感じを醸し出してて良かったです。
吉村さんはもう、個人的に一番好きな感じのテンションの芝居だったので嬉しかった。やっぱりこの人は舞台に立つと輝くんだなぁ。本当吉村さん主演の芝居が見たい!!でも、キスシーンで*1照れているのがなんとも。家城さんとのマジキスシーンは照れないのに、やっぱり相手が女性だと照れるなんてやっぱりこの人破天荒ではないな・・・。
徳井さんはもうOPの後姿だけでずるい。コート脱いで、タンクトップになったらもっとずるい。本当に芝居云々じゃなくて、居るだけで存在がでかすぎる。
五明さんは本当に、なにをさせてもうまい。今回もちゃんと嫁も子供もいるといわれればそうかもと思わせるような雰囲気。
大さんは胡散臭い色のスーツが本当に良く似合う。そしてあの役も相当はまり役。でももっと物語に食い込んでくると思っていただけに、拍子抜けしたけど。
遠山さんはこれこそキャラ勝ち。ずるいよ、オカマなんてそのままじゃないかー。誰よりも見ていて楽しい、いやらしさとか全てが良かった。もっともっといやらしくてもいいのに。
大貫さんのアイドル加減には打ちのめされました。OPから『完璧!!』なアイドル。アイドル語も聞いてて嫌じゃない。本当に居そうだもん、こんなアイドル。このお芝居、大貫さんのアイドルがちゃんとアイドルじゃないと一瞬でうそ臭くなるから、完璧さが気持ちいいなぁ。


構成も最初に今日のダイジェストを見せたりとか、照明が綺麗だったりとか。
何よりも衣装の素敵さにやられました。遠山さんのオカマらしいラメラメしたスーツとか、徳井さんの無駄に格好いいコートとか白竜意外のなにものでもない五明さんのスーツとか。見て楽しい。
今後の犬の心班も楽しみになってきました。

*1:振りだけ