神保町花月『パパはヒットマン』

脚本:ゴージャス 村上
演出:金井 夏生
出演:ハイキングウォーキング/ふくろとじ/ゆったり感
   エリートヤンキー/エド・はるみ/二宮七海
   かたつむり/他
□あらすじ□(公式HPより)
ヒットマン・Mrパーフェクト。彼はいかなる依頼も完璧にこなす一流の殺し屋。依頼を受けターゲットを狙うために用意された部屋へ行ってみると・・・・・
悲しきヒットマンに巻き起こるドタバタストーリー!

ハイキングウォーキングの久々の本気が見たく、そして脚本がゴージャス村上さんってこともあってみてきました。
うーん、比べてはいけないんだろうけれども「THE MOMOTARO」の完成度があまりにも素晴らしすぎて何を見てもそれを超えられないって言うのもありますが、その事実を差し引いても個人的にはあまり楽しめませんでした。話も「うーん」って思ってしまうとことも多々あったんですけれども何よりも演出かな。演出が好みじゃなかったのでより楽しめなかったのかと。あまりにシーンがばらばらに感じたりとか、そう思いきや最後の最後のシーンの演出は面白かったんだけど長すぎたとか。脚本も村上さんってこともあって、自分の中でハードルを上げすぎた感もありますけれども。ま、素人感性なんで単に好みじゃなかっただけですけれどもね。これからは演出や脚本家でも、取捨選択をしていこうと分かっただけ良かったかも。


ハイキングウォーキングのQ太郎さんはいつもと違う格好いいということだったんですが、ええ、オープニングは素敵でした。黒いスーツが本当にあの良く見たら端正な顔立ちに映える映える。でももっともっとがっちがちのマジ芝居が見たかったかなぁ。笑いが起こっちゃうのはわかるんだけど、そこまで客席ざわつかなくてもって思ってしまう箇所があって残念。松田さんはもっと主要な役どころでがっつりと見たかったなぁ。ベルベでの演技を見れていない分結構期待したんだけれど・・・。しかし松田さんの男前さはベッドシーンになると途端に生生しさをかもし出してきますね。演出としてはかなり笑いになっているはずなのに、妙に生々しさがぬぐえないというか。とにかくもっとお芝居お芝居しているところを見たかったなぁ。
ふくろとじはなかなかお二人ともキャラに合った役柄で、すんなりと高校生と小学生に見えました。特にけんじさんはいいですね。目一杯子供子供しているんだけれども、去り際の本気度がかなり素敵です。そしてスローモーションでの「けんちゃんとおもいます」は最高です。
ゆったり感は中村さんは何やってももっちゃーってしてて、ものすごい個性だなーっと。そして何より江崎さんでしょう。ものすごく良かったです。丁寧に思春期の男の子を演じているなぁ、上手だなぁって。かなり素敵度アップです。いじめられているのを隠す素振りだとか、お父さんができて嬉しいのを悟られないようにするところだとか、でもものすごく嬉しいところとか本当に「中学生」って感じで。本当に良かった。
エリートヤンキーは勿体ないの一言。もっと出番を!だって絶対に二人とも器用なんだから、なにやらせたってできるはずですから。それでも橘さんは、キャラがものすごかったからガッツリと爪あとを残す感じでよかったです。西島さんだよなー。だってカメラ担いで、ちゃぶ台に上がっただけである程度の存在感があるのにもったいない。本当もったいないの一言。
かたつむりは中沢さんはほぼ出番がなかったので書きようが無いのですが、林さんはなんか葛藤が意外とちゃんと見える感じだったのでたぶん上手な人なんだろうなあって。それがはっきり分かるほど出ていないのが残念。
二宮さんは綺麗だし、上手なんでしょうけれどもいかんせん生々しい。たぶんベッドシーンが生々しかったのって松田さんの男前ってことよりも、彼女の存在がものすごくなまなましかったからかも。それくらい笑いのシーンなのに、笑いながらも直視しにくいって言うか。別に私は松田さんのファンだから「きーっ」って思って見れないわけではないので、やっぱり演出って言うか持っている雰囲気かなぁ。結構好き勝手に書いてしまいましたけれども、ま、こういう感想もあるよってことで。思うに、「神保町花月」をお芝居の公演と捉えすぎているからこういう感想になってしまうのかなぁ。お芝居とお笑いの融合、「お笑い」なんだって割合を自分の中で多くしてこれからの公演を見たらもっと素直に楽しめるのかななんて考えてもしまいますね。


次はカナリア班です。ブログを見る限りボンちゃんがめっちゃがんばっているので楽しみです。安達さんもなんかいい感じの役のようだし、「ハッピー〜」で素敵だったオバアチャンの赤枝さんとかも出演なんで良いお芝居だといいなぁ。その上脚本がオパヤンだったはず。性懲りもなく期待は膨らみます。