神保町花月『凜』

『凜』
脚本:又吉直樹
演出:大平カンフー
出演:
ピース/ピクニック/ゆったり感/はんにゃ/他
あらすじ(公式HP)
僕たちが友達になることは、百年も前から決まっていたのです。

上手に感想が書けそうにありません。
なのでさっくりと。
とにかく本が全てでした。どこぞのブログでも書いている方がいらっしゃいましたけれども、行間を楽しむ作品でした。間が、音楽がこんなに心地のよいお芝居は初めてかもしれない。大げさにことが進むわけでもなく、ドラマチックな展開があるというわけでもない。でも、確実に心の奥底を刺激される芝居でした。なんで自分が泣いているのかさえわからないような。空気のように自分の中に入ってきて、とどまるお芝居。とても凄いものを体験してしまった気分です。
特に前回の「頭蓋骨を抱きしめて」が演者、役者の力量を楽しむ芝居であったからこそ際立つ本の面白さ。とても対照的な『神保町花月』を見た気がします。
そんな中でもちょっとは触れたい、役者としてのピクニック。エンドロールが本名だったのも、よりピクニックの役者色を強く感じられたと思います。ピクニックの朴訥とした、子供目線で語られるからこそ心に響いた芝居でした。これは映像でももう一度見たいけれども、活字にしたものを読みたいと心から思いました。