ライス単独ライブ「マフェ&バサバサ」

単独やるとの告知が2転3転し、そしてチケット発売から約3ヶ月。待ちに待ったライスの初単独ライブ。ブラッツという会場の為に、開演に間に合わないかもと危惧してましたがなんとか開演までにもぐりこめました。終わってみて、開演前の諸注意を見逃さずにすんで本当に良かったとタクシーに飛び乗った自分を褒めてあげよう。
ネタバレしております。今後、単独のネタをどこかしこで下ろすでしょうからご注意ください。

■開演に際しての諸注意
□発注ミス:怪盗シャドー
■OP
□ネイティブスピーカー
■ファミレス
□脅迫電話
□「エロイ」
■恵比寿探訪〜指名手配
□引越し
□サッカーと戦争
■心霊チャンネル
□連れ出し喫茶
□「東京バンスキンズ」

初っ端の諸注意VTRからやられました。発想が本当良いし効果的だし。「写真撮影禁止」の瞬間にフラッシュが光って笑った。「座席はお一人で複数使わないでください」の滑りっぷりにも笑った。


自分がライスに期待していた以上のクオリティの高いコントの数々を見れて、本当に充実した単独ライブだったなと。本当に頭の先から足の先までライスの世界に連れて行かれて、時間の経過もわからないほど。早かった気もするけれども、2時間弱とは思えないほど濃密な時間だったし。
特に見ててわくわくが止まらなかったコントが2つ。まずは「エロイ」。関町氏の演技力の真骨頂でしょう。彼はおびえる芝居をさせたら右に出るものは居ないんじゃないだろうか。よくよく考えたら大して怖くもなんともない、でも確実に歪んでしまった世界に紛れ込んだ一般人の恐怖がものすごく伝わってくる表情と動き。びくっとする仕草が本当に絶妙。本当、怖くもなんともないのに「これからどうなっていくんだろう」と「どんなエロワードが飛び出るんだろう」の期待感が煽られる。直球だったり、変化球だったりなエロ表現。田所氏の頭ん中も割ってみてみたい。田所さんといえば、彼にはちょっとだけ出る役がとても似合う。ドラマで言ったら、真犯人に近づきすぎて10時前に殺されちゃう役。
そして一番好きだった「サッカーと戦争」。最初に時代がリンクしたときのこの鳥肌がぞわっと立つ感じ。ラーメンズに似た発想のコントがあるのですが、ラーメンズよりも展開に継ぎ目がなく且つ無理が全くない。関町さんの本当に素晴らしい演じる力と、今回の単独中何度も鳥肌が立った田所さんの発想と構成力。若手の中ではずば抜けてますよね。今までは関町さんの演じる能力に目を惹かれっぱなしだったけれども、地味に田所さんも巧いんだよなぁ。
他のコントについても。「怪盗シャドー」は今のライスにとって鉄板の「バナナ」コントに近い設定のもの。でも単に役柄と衣装があってないのだけかと思いきや、後々衣装と台詞がリンクしてくる技が組み込まれていたりしてるところが凄い。「ネイティブスピーカー」は関町さんの発声以前にあの美声であの発音って妙がたまらなくて。ネイティブ発音させる言葉のチョイスが秀逸。この後の「脅迫電話」は逆に田所さんの発音のたどたどしさと、言い方のアンバランスさがたまらない。そしてどちらも発音する「単語」のチョイスが絶妙。「引越し」は最初はなんでも名前を付ける面白さだったのに、途中からこのコントをやってのけているライス自体が凄く思えて。覚えてるんだーって感心するも、実は見ているこっちは正解かわからないけど。自虐的に「タドコロって洗っても洗っても臭いよな」って・・・、田所さんは自分でこれを書いているのだよね。「連れ出し喫茶」は関町さんの積極性に笑った。なんだあのリアルに気持ち悪い感じは(笑)
問題作「東京バンスキンズ」2人とも現代風の顔立ちではないので*1時代背景がなぜかしっくり。関町さん演じるアケミさんが美人設定なのに爆笑。そして古いにもほどがある田所さんのリアクションがたまりません。そして何より、このロングコントの醍醐味はあのダンスでしょう。アケミさんの踊り始めの数小節の無表情加減!お腹抱えて笑いました。そしてリズム感ってなんだろうと思わせ、パントマイムってなんだっけと考えさせられる田所さんのダンス。関町さんがエンディングで「これで神保町花月狙ってます」的こと言ってましたけど、本当にやったら見には行きますけど酷評してやる自信があります(笑)


VTRはOPからライスらしくて。最初すっごくポップだし、招かれたときの田所さんの笑顔とか、フォークとスプーンを構えてる関町さんの幼稚園並みの表情とか可愛かったのに怒涛のバイオレンス!本当関町さんは足蹴にされるのがお似合いですね。「ファミレス」のVも好きでした。田所さんから緑色のスライム的なものが垂れたときの衝撃は忘れられない。「指名手配」は関町さんの演技力を如何なく発揮で。最後、交番前で立て看板をボッコボコにしている姿が狂気でよかったです。あのおぼこい顔でああいうことするギャップがそそりますね。


先に書きましたが、こんなに拍手の鳴り止まなかった単独は初めてでした。見ているこちらが拍手をやめたくなかったんですよね。いつまでも賞賛していたかったです。初単独って言うのは得てして気合の入ったもので面白いわけです。自分としても、普段のライスのレベルからだいぶ期待値をあげて見に行っているはずなのにこの期待を裏切らない感じ。そして今まで以上に田所仁の頭の中身に興味が出ました。早く次の単独が見たい!って欲求に駆られますね。夏にやってくれることを願って。まずはどこかのライブで、今回の単独のネタが下ろされることを期待してます。

*1:若干暴言吐いていることは重々承知。ライスの顔がこの上なく好きなんです!って方が読んでらしたら(笑)すみません