平成ノブシコブシ単独ライブ「御コント」

前回のシアターアプルを経て、御コントがルミネに戻ってきましたよ。ライブ最後に、「御コント追加公演」の告知がありましたので以下、未見でイブに破天荒とサイコ様を楽しんでこそ破天荒ではないか!という方はご注意ください。ネタバレしてます。

■オープニング
■吉村くん家
■町内相撲大会
■働く男
■ライトスタンド
■頑張れ!ひょっとこ君
■WC(オリジナルVer、関西Ver、中国Ver)
■友情の川原
■いざ、勝負
■お持ち帰り
■山下
■顔出しNG

ノブシコブシはやっぱりコントでしょう!って再確認の2時間でした。くだらなかったり、ぞくっとさせてもらったりありがとうございますって感じです。物販もアホでしたね。前回の『マンスリーよしむらととくい』再び。今回は冊子に特典(Tシャツ、手ぬぐい諸々)で4200円。さすがの抱き合わせ商売(笑)
エンドロールで「作 吉村崇」と出た時になんかわからないですが、じわーっと「御コントだったなー」ってかみ締めたって言うか。この忙しい中、吉村さん一人でよく頑張って作ったねと。前日に行ったお友達によると半分くらい、違うネタだというので本当に頑張ったんですね。個人的に心がボキっと音を立てて折れる場合の多い*1ノブシコブシの漫才があまり好みではないって言うのもあるけれども、とにかく今吉村さんが「これをやりたい!」って思っているコントをがっつり見れたなと。
オープニングからわしづかみですよ。「手マン」だの、「花びら大回転」だの下衆いこの上ないコントが、みるみるうちにノブシコブシお得意の茶番にシフトする様が「おお、これこれ。これがノブシコブシだよ!!」ってワクワクする感じ。とにかく和装が似合う徳井さんの眼力にどうしようかと思うくらいでしたけど。殺陣がよく似合う。そして金で何とかしようとする吉村さんも、それはそれでよく似合う(笑)とにかくノブシコブシはオープニングが素晴らしい。
「吉村くん家」とか「いざ、勝負」とかくだらないものも良かった。特に「いざ、勝負」なんて徳井さんの押すタイミングが絶妙すぎるでしょう。
特に好きだったのは「働く男」「友情の川原」「お持ち帰り」の3本。どれもちょっと怖くて、ちょっとファンタジーで、想像を書き立てられる感じがたまらなかった。「働く男」は前日のほうがもっと直接的にホラーだったと聞いて、そっちも見たかったなーって。ちゃんと伏線がわかるように張り巡らせてあって楽しかった。ホラーの中に「デブ」って超わかりやすいのも混ぜ込んでるものいいな。「友情の川原」も次は?次は?って見てるこっちの欲求を掻き立てる感じがたまらず。そしてまたいい感じで裏切ってきたりするんだな。最後の水牛がなんとも言えない台詞回し(笑)もいいな。「お持ち帰り」もただ空気読めないところから、だんだんとサイコスリラーになる感じがたまらん。座席の関係でぬるっと吉村さんが登場するところが見えづらかったのが残念。ちゃんと見て、ちゃんと驚きたかった。オチが余韻というか、ふわっとしてるところが特に好きだった。なんとなく、新機軸って感じがしたコントだったな。
徳井さんの魅力溢れるコントも多数で。「ひょっとこくん」での、徳井さんと血の相性の良さ*2、鼻をぐりぐりぐりぐりする感じとかも魅力満載!だし。顔出しNGの存在感とか。「ライトスタンド」の飄々としたかんじとか。吉村さんは「農家になりたい」のか(笑)このときの「愛情の裏返しの、舐めた感じ」がたまらなく好きなんですよ。前回の御コントでいう「野次馬」のような。
『W.C』は関西バージョンの言葉の適当さが酷すぎて(笑)言葉のチョイスはたまらなく好きでしたね。徳井「セカンドバックにいたすつもりでしょう」とか。「いたす」って、語感が良い。中国バージョンの展開の速さにも笑ったけど。言葉のチョイスっていったら「町内相撲大会」もなかなか、徳井さんの台詞で好きなのが「50cm以内の友情はダメだ」がツボに入ったー。たまらん。
振り返ってみると、本当に私は吉村さんの発想や言葉のチョイスがすきなんだなって改めて思う。だから他のライブで早々に心が折れた破天荒漫才を見せられても、受けが悪くて投げやりになってしまったコントを見せられても、『御コント』を見てしまうと「やっぱりノブシコブシは面白いじゃない」って戻ってきてしまうんだよなー。

*1:吉村氏に限る

*2:褒めているつもりです。なんなら褒めちぎってます