神保町花月『古手川ドリームランド』

脚本:堀江 B面 (THEフォービーズ
演出:スギタクミ (危婦人)
出演:ブロードキャスト/佐久間一行/サカイスト/トンファー 
キューティーブロンズ/バース/ボルサリーノ/星野里佳
あらすじ(HPより)
その昔、子供たちの夢に溢れた古手川ドリームランドは
時代の荒波に飲まれ閉園を迎えることに。
現代に生きる、夢を忘れた人々は、もう二度と輝くことはないのか!?


内容、嫌いじゃないけれどもとにかく出演者が多かったので見せ場がとっ散らかった感じだったのが若干残念だったかなと。そのくだりがないと物語的にオチがつかないのはわかるけれども、もうちょっと絞った出来事で見せてほしかったなと。見せ場が多い分、掘り下げ方が少ない気分が・・・。


そうは言ってもやっぱり見ごたえのあるブロードキャストの演技。やっぱり吉村さんは見せるなーと。特にラストの閉演セレモニーのスピーチは、これまでの悔恨も夢が終わってしまう悲しみと友人の温かみととすべてがぐーっと伝わってきてたまらなかったです。本当いい芝居をするなぁ。前半の悲しみと悔しさを隠しきれない空回りなほどの明るさが、ラストのスピーチへのいいスパイスになってたなと。同級生と心を通わすシーンもすごく切なくてよかったです。


房野さんはまたNOメガネじゃないか!!と思いましたが(笑)覆面かぶるシーンが多いので仕方ないっす。情けない感じがぴったりですね。彼女を守れますって彼女のお父さんに言いきれないぐじぐじした感じとかとってもいいなぁって。ただテロリストから彼女を助けるくだりがあっさりしすぎて残念でしたけど、急すぎたし・・・。でもそこは脚本だしね。彼女は自分が守っていきますと腹くくってお父さんに土下座する姿は結構ぐっときました。ただカーテンコールで吉村さんがおっしゃってましたけれども、「やったー」の瞬間両手を上げたときに「手足短っ」とは思いましたけれども(笑)それも房野さんの魅力ってことで。


さっくんは脇役すぎてもったいない。役柄としては主人公の親友で重要な役柄なんだけれどもいまいち目立った感じもせずで本当にもったいない。


サカイストはずるいよ〜。片方はおしゃれが止まらねぇだし、もう一人は化粧が止まらねぇだし(笑)デンペーさんのちゃらい感じがとってもそのままで。役柄としてそこまで決まってたわけじゃないらしいんですけれども、土曜の夜にアドリブで付け足した「二度と店に来るな」のセリフでホストに決定する感じ、お似合いすぎです。あの熟女をもてあそぶ感じがしっくりくるってすごいな。まさよしさんはずるいの一言。しかも初日に突如できたホモキャラっていうのがすごいっす。しかもぶれない(笑)房野さんに体拭かせるシーン、やりすぎ!なにより房野さんやりすぎ(笑)まさよしさんのゲイキャラはどこまでいくんですかね。エンディングはまさかのジュリーでしたし。


トンファー&バースは、途中小浜さんと近藤さんが並んじゃってブルスタが頭にぽっかり。小浜さんは一番最初に出番なくなることもあって、劇中よりもカーテンコールでのデンペーさんとのミニコントの方が印象深い。伝様との「チャラい伝@武勇伝」が楽しすぎました。伝様本当にチャラいっす。山西さんは途中からいでたち、しゃべり方、セリフ内容(「絵を書いてみますわ」とか)どれをとっても帝国金融@ナニワ金融道の六角さんのやる役にしか見えなくて。 そしたらご本人がカーテンコールで、自分の役のバックグラウンドとして「過去に金融屋として、小手川ドリームランドに取り立てで来てたけれど、園長の人柄に惚れて社員になった。モデルはナニワ金融道の帝国金融の社員」と言ってたのであってたー!!って勝手にウキウキしてました。そうだとしたら本当に完コピ!


ボル姉は関さんがバブルで時代が止まっているキャラクターだったんだけれど、そのころっぽい紫のスーツがほんとによくお似合いで。あんなに着こなすなんて、素晴らしすぎます。
星野さんはやっぱりかわいいのですよ。ヒーローショーのお姉さんをやっているときに、無意識でしょうががっつりガニ股になってて「あー吉本所属だわ」と変なところで納得したり。ヒロインはやっぱりかわいくないとね。なんか星野さんのイメージがほわんとしているので、房野さんとのカップルがとってもお似合いで良かったです。


ヒーローショーで客席との掛け合いがあったり、ラストはみんなで歌ってとドリームランドの何ふさわしく楽しいお芝居でした。今日の千秋楽は盛り上がりそうだなと。お芝居として見ると物足りなさがありますが、笑いの部分が楽しかったので見に行ってよかったです。


でもでもやっぱり来週のシュール班がすでに楽しみになっていることは否めません!あー楽しみだな。