劇団オコチャ「あべこうじとジューシーズと劇団オコチャ」

オコチャ
とっしー/ピクニック/シューレスジョー/畑中しんじろう/かたつむり林
あべこうじ/ジューシーズ

漫才:ボーイフレンド/LLR/ミルククラウン

以前、ジャングルポケット選手権に劇団オコチャとして出場していてるのを見て興味しか湧かなかったので見に行ってきました。まさか劇団員による前説から始まるとは思ってもなかったです。前説で再三おっしゃってたのが、「とにかく疲れますから」って言ってたのが見終えてわかりました。とにかくボリュームがすごいです。オコチャ作演出ってことで想像できる通り、にゅるっとしててでも楽しかったです。
1本目『ボールペンダンスインザダーク』Withジューシーズ
オコチャの名ギャグであるボールペンダンスをモチーフにしたお話でした。もう隅々まで面白いというか、隅々が面白いですよ。大事なことだけど、そんなに本編にはかかわらない部分をストップモーション影マイクしてみたり演出も楽しい。児玉さんが主役かな?ボールペンダンスユニットの新人マネージャー役なんだけど、自己紹介のくだりは基本会話の最後には「児玉です」とくっつけて喋る気の触れよう(笑)個人的に言い方を使い分ける児玉さんが好きなんで見れて幸せでした。*1本家のボールペンダンスはシュール極まりないし
最後に見せたバックダンサー&マネージャー(ピクニック、畑中、林、シューレス、児玉)の格好良いダンスも良かったですし。ここでピク兄が振付間違えちゃったんですけど、そのあと間違えたことではにかみながら踊るのはやめてくださいよ。かわいらしすぎましたよ。
2本目はタイトル失念しましたが、オコチャ曰くセミドキュメンタリーの模様です。物語としては、吉本内で次年度R-1GPで決勝にいけなかったピン芸を全員解雇する決定が出たことから進むのですが。前半は「この場にあべこうじがいなかったから」とバッドエンドで物語は一旦終わるのですが、とっしーの「あべこうじがいたら」という一言で、物語は巻き戻りまた進むんですが、ここであべさんが「おはよー、おはよー」と出てきた瞬間の舞台上の空気の変わり具合にはっとさせられました。前も神保町花月でこんな体験したなーって。あべさんの存在感って本当にすごいんですよね。がらりと空気を変えるし、セミドキュメントって言ってるだけあって吉本の若手のピン芸人の中でのあべさんの存在って本当にでかいものなんだろうなって疑似体験が出来たっていうか。R-1決勝というハードルに恐れた芸人たちが即席でコンビやトリオを組んだり、休止中のコンビを前面出し始めたり*2するんだけど、そこでみんなにピン芸人としての誇りを素晴らしさを思い出させようと一人一人にあべさんが語りかける言葉が本当に素晴らしく感動的でして。不覚にも劇オコなのに泣きそうになってしまいました。特にピクニックにかけた「近頃他の先輩から、ピクニックが神保町や他の舞台で頑張ってるって聞く。それが本当にうれしいんだ」って言葉。これって舞台上で言われてるピクニックも本当にうれしいんじゃないかなって。あと、かたつむり林さんに向けた言葉。「コンビが休止することになって、これからはピンでやっていこうって決めたんだろう。そういう姿みて、俺も頑張ろうって思うんだよ」どちらも正確な台詞ではなく、ニュアンスで汲み取ってほしいんですが本当にいい台詞だったなって。これがあべさん発信の台詞でも、オコチャが書き起こした台詞だとしても、どのピン芸人もこんなに先輩から愛されてるんだって感じられる台詞で感動でした。シューレス向けられた、一言「同い年」って言葉も違ったベクトルでずしんときましたけど(笑)
幕間の漫才3組。LLRは単独以来久々に見た「桃太郎」でした。久々に見たけど、やっぱりこの漫才好きだ。無駄なところがいっぱいあって、でもその無駄一つ一つがちゃんと面白いなんて。見れて嬉しかったな。


次回劇団オコチャの東京公演は7月の浅草花月だそうです。そのころは単独祭りとかも始まって予定がきつきつになること、請け合いですがなんとか都合をつけて見に行きたいなって思います。

*1:単独での自己紹介、再び!ってテンションが上がってしまいました。

*2:もちろん、かたつむり(笑)