カリカコント+MEETS Vol.4

もう4回目になるんですね。とうとうというか満を持してというかのヤマシゲさんの参加にもワクワクでしたし、なにより小林顕作さんが出られるとあっては楽しみで仕方なかったです。

カリカ
永野宗典/李千鶴/山崎樹範/小林顕作


デッカチャン/コッセ/浅野千鶴

カリカ+MEETS永野宗典『KETSUAGE2009』
カリカと並ぶと本当に遠近感がおかしくなるほど小柄な永野さんが、林さんにブランブランさせられている姿はやはり笑ってしまう。マジックミラーの向こうから見世物にされている、その見世物を金持ち気分で見られる体験はとても貴重だったなと。永野さんのコンパクトなケツアゲも良いが、やはり慣れているというか林さんに全てをゆだねるかの如く上げられる家城さんのほうがやはり好みでした。でも小さい体躯ながら現状を脱却しようと見えぬ敵に立ち向かいましょうという流れは、体格の差が有るからこそ格好良く写りますね。しかし林さんはなぜあんなに非人間な感じがはまるんでしょうか。林さんのあのガタイにホルターネックは反則的に面白いですって。最後の某国のナショナルチームなユニホームもはまってましたよ。トークライブでも仰ってましたが、ケツアゲの状態で遠くに飛ばそうとしている姿は本当面白かったです。最後の家城さんの台詞「また一人になっちゃったな」が切ない。それだけ残したものへの愛情が深いってことなんだけどね。ドラマティックなコントだったなぁ。


カリカ+MEETS李千鶴『まなぜに回し』
タイトルを見て、林さん演じる「遊廓亭七三」の口上を聞きながら『まなぜに』とは何かを想像してみるも、端から家城さんの想像に追いつくわけもなくはるかに想像を超えた風貌の野性のまなぜにの登場に笑って驚いて。カリカに対するランジェリー姿などには免疫があれど、オムツは初お目見えでは?家城さんのボディにオムツはけっこう来る。一緒にいるのが、御歳は90超なれど姿は粋できりっとした美人師匠というこのコントラストも楽しくて。また「まなぜに」を手なずけていく手腕の素晴らしさも惚れ惚れするくらい。李さんがカリカに挟まれても見劣りしないほどのすらっとした美人なんで、まなぜにと並んだときの納まりがとても良かったなと。特に前のコントでは舞台上の遠近感がぶっ壊れてたので(笑)家城さんらしくそこに色恋、とっぴな情愛を絡めるのもいいなぁと。褒めるときは手にニベアを塗ってあげるのがとても好きでした。


■ナカヌキから聞こえる〜カリカ×山崎樹範
人間と妖怪の戦争の話。コレだけ他のコントに比べて、下品度が少なくほのぼの度が高くてカリカとしては異色な気がしたのです。何百年かけて育てた妖怪の友情が、さわやかでわちゃわちゃしててほっこりした。でもそれ以外のところは結構ショッキングで。政権交代のひずみがこんなところまで!政治を絡めちゃうところがカリカらしいというか。やはり水○先生が処刑され、鬼太郎ファミリーが全面降伏を呼びかけたというのは驚きで(笑)どの妖怪もいたずらが可愛くていいなーって。でも家城さん演じた妖怪のいたずらはちょっとヤダ。林さんの演じたネクハゲは、単独の時のあれなんでしょうか?そんな想像も膨らんでしまいます。


■諸刃のこけしカリカ×小林顕作
問題作(笑)ワンコインライブで家城さんが「私とウンチ喰い」を開催すると知ったときに、ああここまできたかと思ったんですが、その回答がこのコントと考えてよろしいのですね。どうやったら他人のウンコを食べられるか?数日前に大福トークでも「ウンコを汚い思う価値観」について話してたのを聞いてたので近頃はウンコまみれですよ。序盤顕作さんがしゃくれ教授となって、ホワイトボードを駆使して「ウンコについての講義」を始めたときはもうおかしくておかしくて。結論としてとても学術的に男女間のSとMの関係から打開策を見つけ、実践しようとするその流れが強引なのに見事で笑ってしまいました。そして完全にSであろう林さんのMっぷりと、Sというよりは完全に頭がおかしい感じでエキセントリックな男になっていた顕作さんが面白くて。ウンコを食べるのが嫌で2人も人が死んでいるのに、「やっぱ食えるかーい!!」と驚くほどすこんと落とすこのコントにもびっくりです。しかし顕作さんがウンコネタとはね。この人、NHK教育出てんすよ(http://www.nhk.or.jp/kids/program/miitsuketa.htmlま、この番組も人選なんか変ですけど(笑))


そしてMEETSといえば転換中のお芝居も。コッセさんのゲイでスカトロなのはもう慣れました。本当にそういう人なんですって言われてももう驚かない自信がある(笑)いつもはデッカサンのところにパンチの浜崎さんがいて、これがまたむちゃくちゃ男前な芝居をするもんだから幕間なのに泣かされてたのですがデッカサンも良かったです。浜崎さんよりももっと不器用で純粋な感じが。そしてこの怪優に挟まれた浅野さんがまた小柄で可愛くて、デッカサンのお腹にぎゅってしているところが本当にほわほわな感じでよかったです。そういえば、4本目のコントで幕間コントとリンクさせているのが新鮮だった。幕間の世界とコントの世界って切り離されたものだと思ってたんで。でも今回のコッセさんが、コレまで以上にアレだったんで「どうしてあそこまでになってしまったのか」の理由がわかってちょっと安心した。コッセさんも何らかの外的要因がない状態であそこまで狂ってたら怖いもの。


やっぱりカリカの作るコントはいいなぁと。ただひとつ本当に贅沢な望みを言うとすれば、今回のコントって以前にあった設定をスパイス的に使われてるのが多かったのがちょっとだけ、本当にちょっと引っかかるくらいなんですが残念だったかなと。それをスピンオフと捉えるかどうかって事だと思うんですが、家城さんには「常に新しくて、素敵なものを」とハードルを高くしてしまう悪い癖があるのでいつももっともっと期待しちゃうんですよね。次は来年の神保町花月ですね。仮ですがと仰られた出演者がえらいこっちゃになってたんで楽しみです。そして6月の単独。そうそうフライヤーの中に家城さんからのお手紙があって、次回も予告済みなんでそれも楽しみです。